PARIS / ROBERT DOISNEAU


ヴァル=ド=マルヌ県のジャンティイ生まれ。父親は配管工であった。1934年に結婚してオート・ド・セーヌ県モンルージュに新居を構え、終生をそこで過ごした。
1931年にアンドレ・ヴイニョーの 助手となり、1932年に独立。1934年から1939年まではルノーに勤務して工場内の記録写真を担当。しかしプリントのできばえにこだわるあまり遅刻 が重なり、解雇される。その後、フランス軍に入るが1940年に結核を発症して除隊となる。第二次大戦中はレジスタンスに参加。1945年から1947年 にかけてはフランス共産党に所属し、左翼系の芸術家たちとの交流を持った。
1949年にヴォーグ・フランス誌とカメラマンとして契約。ファッション写真を手がけつつ、夜な夜なロベール・ジローとともにパリの町中を歩き回って撮影を行った。

パリ市庁舎前のキス [編集]

パリの恋人たちのキスの場面を捉えた作品(「パリ市庁舎前のキス」(Le Baiser de l'hôtel de ville, Kiss by the Hotel de Ville)、1950年。写真集の表紙ともなっている。[1])はドアノーの作品の中でも特に有名であるが、後にこの作品は「演出作品」であったということが判明した[要出典]。なお、この作品は写真壁画となって、東京都写真美術館の1階外壁に掲げられている(3点のうちの1点。残りの2点は、ロバート・キャパ植田正治)。

文献 [編集]

  • 『パリ-ロベール・ドアノー写真集』、(堀内花子 編訳・岩波書店・2009年)
  • 『芸術家たちの肖像-ロベール・ドアノー写真集』、(堀内花子訳・岩波書店・2010年1月)
  • 『ロベール・ドアノー』(ジャン=クロード・ゴートラン、Jean-Claude Gaufrand・タッシェンジャパン(アイコン・シリーズ)・2003年)
  • 『ドアノー写真集』、(全4巻・堀内花子 訳・リブロポート・1992年)
  • 今橋映子 『<パリ写真> の世紀』(白水社・2003年)、この本の522ページには、次のような記載がある
     実は、一九五〇年『ライフ』誌のこの記事(引用者注:ドアノーの作品「市庁舎前のキス」を含む、「パリの恋人たち」と題する3ページ続きのレポート)は、数組の俳優たちを使って、パリを舞台に撮影された「演出写真」であった。
  • 今橋映子編著 『都市と郊外リーディングス』、195-237ページの「第4章 〈パリ写真〉の世紀」(NTT出版、2004年)も参照。    























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